歯の喪失本数と認知症の関係
こんにちは。明石市朝霧町にある歯医者、みのりの歯科です。
認知症のリスクは脳や生活習慣だけでなく、お口の中の状態、特に歯の本数とも関係していることをご存じでしょうか。
ここでは、歯の喪失と認知症の関係について、原因や予防法とあわせてご紹介します。
目次
歯を失うとなぜ認知症のリスクが上がるの?

噛む刺激と脳の血流の関係
私たちが食べ物を噛む時、顎の筋肉や歯根膜を通じて脳にさまざまな刺激が伝わっています。この噛む動作によって脳への血流が増加し、脳が活性化することが分かっています。
ところが歯を失って噛む力が弱まると、この刺激が減少し、脳の血流量にも影響が出てくると考えられています。特に、記憶を司る海馬という部位は、噛む刺激の減少による影響を受けやすい部位の一つとされています。
歯の本数と認知症発症リスクを示す研究データ
国内外の研究では、残っている歯の本数が少ない高齢者ほど、認知症を発症するリスクが高い傾向にあることが報告されています。
https://www.jages.net/project/industry-government/opera/?action=common_download_main&upload_id=11995
(口腔機能低下、歯の喪失がみられた高齢者で主観的認知機能低下のリスクが約3%~9%高い―6年間の縦断調査より 東北大学2021)
特に、歯を失っても入れ歯などで噛む機能を補っていない方は、リスクがより高くなる傾向があるとされています。もちろん、歯の本数だけが認知症の原因というわけではなく、生活習慣や遺伝的要因なども複雑に関わっていますが、よく噛める状態を保つことが脳の健康にとって重要な要素の一つであることは間違いないといえるでしょう。
歯を失う主な原因とは
虫歯による歯の喪失
虫歯を放置すると、歯の内部にまで進行し、最終的には歯を残せず抜歯が必要になることがあります。特に神経まで達した虫歯は自覚症状が出にくいこともあり、気づいた時には手遅れというケースも少なくありません。
歯周病による歯の喪失

歯周病は、歯を支える骨が溶けてしまう病気で、初期には自覚症状がほとんどないため、静かに進行してしまうのが特徴です。気づいたときには歯がグラグラして抜けてしまうこともあります。
歯を失ったまま放置するとどうなる?
歯を失った部分をそのままにしておくと、噛み合わせのバランスが崩れ、隣の歯や噛み合う歯にも負担がかかります。結果として、連鎖的に他の歯並びも崩れ、失いやすくなってしまいます。また、噛む力が低下することで食事の栄養バランスが偏りやすくなることも指摘されています。
認知症予防のためにできること
噛む機能を補う

歯を失ってしまった場合は、入れ歯やブリッジ、インプラントなどで噛む機能を補うことが大切です。噛む力を維持することで、脳への刺激を保ち続けることができます。ご自身に合った治療法を歯科医院で相談してみましょう。
定期検診で早期発見
虫歯や歯周病は初期段階では自覚症状が少ないため、定期的な検診によって早期に発見し、進行を防ぐことが重要です。3ヶ月に一度の頻度で検診を受けることをおすすめします。
毎日のセルフケアで歯を守る習慣づくり
正しい歯磨きに加え、歯間ブラシやフロスを取り入れることで、歯を失う大きな原因となる虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。毎日の小さな積み重ねが、将来の歯の本数を守ることにつながります。
【まとめ】
歯を失うことは、見た目や食事のしにくさだけでなく、脳への刺激の減少を通じて認知症のリスクにも関わる可能性があることが分かってきています。歯を失う主な原因である虫歯や歯周病は、日々のセルフケアと定期検診によって早期発見が可能です。また、すでに歯を失ってしまった場合も、入れ歯やインプラントなどで噛む機能を補うことで、脳への刺激を保つことができます。明石市のみのりの歯科では、患者様お一人おひとりのお口の状態に合わせたプランをご提案しています。気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
【この記事の監修者】
明石市みのりの歯科 院長 片山 実(歯科医師)
大阪歯科大学卒業後、大阪歯科大学附属病院での研修を経て、複数の歯科医院に勤務。現在は兵庫県明石市朝霧町にて「極力痛くしない、快適な歯科治療」をモットーに、小児から高齢者まで幅広い患者さまの診療にあたっている。患者さまとのコミュニケーションを大切にし、一人ひとりの状態に合わせた丁寧な説明と治療を心がけている。
