歯のもとはママのお腹の中で作られる

大蔵谷駅より徒歩5分にある歯医者、みのり歯科です。「赤ちゃんの歯が生えるのは生後6ヶ月頃から」とよくいわれますが、実はその歯のもとは妊娠中にすでに作られ始めていることをご存知でしょうか?お腹の中にいるときから赤ちゃんの歯の発育は始まっており、その時期のママの体調や栄養状態が、お子さまの歯の質や生え方に大きく関わってきます。
今回は、赤ちゃんの歯の成り立ちや、妊娠中に歯科医院へ通うタイミング、そして赤ちゃんの将来の歯のために妊婦さんが気をつけたいポイントについて解説していきます。
【目次】
1 | 歯のもとが作られるタイミング
1-1 | 乳歯
1-2 | 永久歯
2 | 妊婦さんが歯科に通う時期
2-1 | 妊娠初期
2-2 | 妊娠中期
2-3 | 妊娠後期
3 | 赤ちゃんの歯のために気を付けたいこと
3-1 | 栄養バランスの良い食事
3-2 | 歯周病の予防
3-3 | 感染予防とお口の清潔
【まとめ】
1 | 歯のもとが作られるタイミング
1-1 | 乳歯
乳歯の芽(歯胚)は、妊娠約7週目頃から作られ始めます。そして妊娠4ヶ月頃には、歯の形の基礎ができはじめ、石灰化もスタートします。つまり、お腹の赤ちゃんがまだとても小さいうちに、すでに乳歯の準備は始まっているということです。
生後すぐは歯が見えませんが、歯肉の中にはすでに乳歯のもとが並んでおり、生後6ヵ月〜9ヵ月頃になると、下の前歯から少しずつ生えてきます。
1-2 | 永久歯
さらに、永久歯のもとも妊娠4ヵ月~5ヵ月から少しずつ形成が始まります。特に第一大臼歯や前歯などの一部の永久歯は、胎児期のうちから準備が進みます。これらの歯の発育には、カルシウム、ビタミンD、たんぱく質などの栄養素が必要です。
そのため、妊婦さんがバランスの良い食生活を心がけることは、赤ちゃんの歯の健全な成長にとても重要です。
2 | 妊婦さんが歯科に通う時期
2-1 | 妊娠初期
この時期は胎児の器官が急速に発達する大切な時期であり、つわりがひどくなる方も多い時期です。無理に治療を行うのは避け、緊急性のある処置以外は基本的に控えめにしましょう。歯科検診やクリーニングなどの負担が少ないケアで、お口の状態を確認しておく程度が良いでしょう。
2-2 | 妊娠中期
体調も安定しやすく、歯科治療にはもっとも適したタイミングです。虫歯や歯周病など、この時期にしっかり治療しておくことで、出産前後のトラブルを予防することができます。
2-3 | 妊娠後期
お腹も大きくなり、仰向けで長時間横になるのがつらくなる時期です。この時期は応急処置やメンテナンス程度にとどめるのが基本です。できるだけ妊娠中期までに治療を終えておくのが理想です。
3 | 赤ちゃんの歯のために気を付けたいこと
3-1 | 栄養バランスの良い食事
歯の形成にはカルシウム・ビタミンD・たんぱく質・リンなどの栄養素が欠かせません。妊娠中は鉄分や葉酸に注目されがちですが、歯のためには骨や歯をつくる栄養素を意識して取り入れることが大切です。
また、過剰な糖質摂取は虫歯菌の増殖にもつながるため、甘いものの摂りすぎにも注意しましょう。
3-2 | 歯周病の予防
妊娠中はホルモンバランスの変化によって歯肉が腫れやすくなったり、出血しやすくなったりする妊娠性歯肉炎が起こりやすくなります。妊娠中の歯周病は、早産や低体重児出産のリスクを高めるともいわれており、注意が必要です。
日頃の歯みがきを丁寧に行うとともに、歯科医院での定期的なケアもおすすめします。
3-3 | 感染予防とお口の清潔
赤ちゃんの虫歯菌は、生まれた時には口の中に存在しておらず、大人の唾液を通じてうつるとされています。妊娠中からママ自身のお口の環境を清潔に保つことが、赤ちゃんの将来の虫歯予防にもつながります。
スプーンや箸の共有、口移しなどにも気をつけながら、家族全体でお口の健康に意識を向けていくことが大切です。
【まとめ】
赤ちゃんの歯のもとは、妊娠中の早い段階から少しずつ作られていきます。乳歯・永久歯ともに、お腹の中で発育を始めるため、ママの体調や栄養状態が将来のお子さまの歯に影響を与えることが分かっています。妊娠中は体調に無理のない範囲で歯科医院に通い、お口の健康を保つことが、お子さまのためにも自分のためにも大切です。
みのり歯科では、妊婦さんへの配慮を大切にしながら、妊娠中の口腔ケアや歯の相談を受け付けております。「お腹の赤ちゃんのためにできることを知りたい」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。